軽いボール⁉︎

バッティング練習で

「軽いボールを打つ」意味について
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バッティング練習で

「軽いボールを打つ」意味について
軽いボールをゆったり打つ


あえて「軽いボール」でティー打撃をしてみる
使用する用具の重さを変えて技術練習を

行うことには「ブラケットテクニック」

という名前が付いている。

 

バッティング練習にも「普段よりも軽いボールを打つ」という練習法がある。


今回の記事では

「軽いボールを打つ」意味、特に

「テニスボールをゆったり

スイングしてセンターライナーを打つ練習」

について紹介する。

 

★なお、「軽いボール」の中でのオススメは

テニスボールである。

値段も安いし入手しやすい。

 

あるいは、「セーフティーボール」を使うのも良いかもしれない。

 

軽い、つまり質量が小さいということは
「軽い」の物理的な意味は「質量が小さい」ということだ。

 

質量mの物体に同じ大きさの力を加える場合、

質量mが大きければ大きいほど、加速は鈍い。

質量mが小さければ小さいほど、

加速しやすい。

 

質量が軽いということは、

「加えた力に対してボールが素直に反応する」

ということだ。

 

質量の軽いテニスボールを実際に打ってみるとわかるが、本当に

「力を加えた方向に飛んでいく」のがわかる。

テニスボールを少しこすったらポップフライになるし、上をたたけば素直にゴロになる。

 

硬球だとこうはいかないことが多い。

上から下にこするようなスイングでも、

当たり所が良ければボールはある

程度ライナーで飛んでいく。

 

特に、「硬球をティーネットに打ち込むようなタイプのティー打撃」だと、

 

「実際はあまり良い当たりではないのに、

打球角度だけを見て良い当たりだと錯覚する」ということが起きる。

 

軽いボールを打つ本当の意味
実は、

「加えた力に対してボールが素直に反応する」

という性質を逆手に取ると、

スイングの改善ができる。

 

「テニスボールをゆったりスイング

してセンターライナーを打つ」

練習で具体的にどこが

改善されるのかというと、

軽いボール(テニスボール)

を打つ練習を重ねると

 

「投球の角度とバット軌道が一致するスイングを、本能的に身に付けることができる」

のである。

 

もちろん、野球の本場アメリカで常識となっているスイングでもある。

 

「テニスボールをゆったりスイングしてセンターライナーを打つ練習」

をしていると、自然にこういうスイング軌道に近付いていく。

 

なぜなら、

テニスボールには

「加えた力の方向に素直に飛んでいく」

という性質がある

 

→「テニスボールをセンターライナーで

打とう」という意識を持つ

 

→センターライナーにするには、センターライナーの方向に力を加える必要がある

 

→ということは、バットの芯はボールに対してほんの少し下から上に入っていく必要がある

 

→これはまさに、「バットの軌道と投球の軌道が一致するスイング軌道である」
という論理が成り立つからだ。

 

軽いボールを打つ時の注意点
注意点としては、

・テニスボールなどは柔らかいので、硬球打ちに比べてゆったりスイングする必要がある

 

・ノックバット、特に軽くて短めのノックバット=80cm450g程度のものなど を使うと良い
この2点だ。

 

1点目は、文字通り。

 

テニスボールを全力で打っても効果は薄い。

というか、意味がない。

 

なぜなら、この練習の本来の目的は

「バットの軌道と投球の軌道が一致するスイング軌道を、身体に覚えさせること」だからだ。

 

全力で振るのではなく、身体の力を抜いて、

ゆったりスイングすること。

かなり大げさにやるくらいで丁度良い。

 

2点目は、「脱力を覚える、力づくでスイングできないようにする」という意図がある。

 

さらに、軽くて短めのノックバットを振ろうとすると、「バットの長さでごまかす」ことも「バットの重さでごまかす」こともできない。

 

軽くて短めのノックバットで覚えられるのは、「身体を大きく使うこと」「力を抜くこと」「理に適ったスイング軌道で振ること」だ。

 

なお、80cm450g程度という

数値指定には特に意味がない。

 

経験的に、それくらいの長さ軽さのものが振りやすく感じる選手が多いというだけだ。

 

おわりに
「軽いボールを打つ意味」を扱ったので、

今後は「重いボールを打つ意味」と、

 

さらにバットにまで議論を拡大して

「重いバットを振る・軽いバットを振る意味」

あるいは

「長いバット・短いバットを振る意味」

にまで触れていきたい。