イチローのような鬼のヒットメーカーへ‼︎

バットの芯に当てるコツって?

 

バッティングのミートポイントを

安定させる5つの要素

 

まずピッチャーが投げたボールを

上手くミートできるかどうか?

 

そこをハッキリさせましょう。

 

当たらなければポイントが

どうこうというレベルでは無いですからね。

振ってもボールに当たらないという人は…

ぶっちゃけ打撃スキルがまだまだ足りません‼︎


学生のころ定番だったのは、

トスバッティング

ティーバッティングなどの

比較的優しいボールで、バットに

当たるスイングを身につける練習ですかね。

 

まずは、

 

ボールに当たるぞって感覚や

達成感を得るのが先決です。

 

それからバッティングセンター!

実戦向きではないのですが、

打撃マシンは一定のリズムさえつかめば、

ボールの軌道に目が慣れてくるので、

動いているボールに慣れるという面では

これも良い練習です。

 

芯に当たらない原因は何かを考える

 

さて

問題は

『当たらないってことは無いんだが、

芯で上手くミートが出来ない』って人。

 

原因は何か?

もちろんさまざまな理由が

考えられるでしょうが、私がお勧めするのは「芯の重さを感じる」こと。

 

 

バッティングって冷静に考えると、

かなりミッションインポッシブルな

ゲームですよね。

 

小学生だと速いピッチャーなら

100キロ前後出ますし…。

 

そっこーで切符を切られるほどの

速さのボールを、こちらも全力スイングで

尚且つ“あるポイントで

”ジャストミートしなさいという

ミッションですから、

そりゃ当たらないのが普通ですよ。

 

あなたは時速100キロで突っ込んでくる車の

ミラーを壊せるか?

 

ボールをよくみろ』って怒鳴られたって、

時速100キロで勢いよくバックしながら

突っ込んでくる車のサイドミラーを、

ほんの数センチの間しかない

バットの芯で当てるように

壊せって言ってるもんですからね。

 

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ボールは、もちろんちゃんと見てるんです。

みてるんだけど、バットの芯の位置も

知っているんだけど…。

 

じつはこれ、ビジュアル的に

感じている道具の芯では上手く

ボールの芯とバットの芯を

合わせることは出来ないんですよ。

 

ボールの芯とバットの芯は感じられているか?


じゃ何が必要かというと、

自分の身体が感じている感覚で

芯はここにあるんだな

という確かなものが無くてはいけません。

 

それを一般的に「重心」と呼んでいます。

 

簡単に言ってしまえば、

皆さんもすでに体感している

バットヘッドの重さ」と

ボールを握った時の中心に感じる重さ」です。

 

これらを普段の練習で自分の身体に

寸分の狂いも無くインプットするわけです。

 

この重心を感知する能力こそが

バッティングセンスの

部分になると私は思っています。

 

土台が不安定なほど重心は感じやすい
野球を行っているなら一度は

耳にするように、やはりすべては

リラックス(脱力)なんですよね。

 

ガチガチな状態では道具の重みなんて

微塵も感じられない。

 

でも、それが原因なら

『肩に力が入っているぞ!もっとリラックス』ってあなたも既に指示していますよね?

 

そうなんです。

 

持っているバットの重心がハッキリと

わかるまで力を抜ける選手は1割

もいないということでしょう。

 

ここが重要。

 

だから緊張していても重心を感じやすく

するように、わざと安定している土台の

部分のバランスを崩すんです。

 

まずは、

 

もっとも力が入りやすいグリップ

丁寧に揺する。

 

◯動画1◯

※動画はまた別で送らせていただきます※


バット中心操が抜群の効果を発揮するのは

『力を抜かなきゃ芯を感じられないじゃん』

ってところにいち早く気づける選手です。

 

重心さえはっきりわかれば

こっちのもんですよ。

 

全力でバットをスイングしていても、

当てる部分が無意識に、

考えなくても体がわかっているんですから。

 

センスのあるバッターはミートが本当に

上手いですが、この芯の部分がとても

強く体に意識されているということです。

 

だから上手く打てない選手は意図的に

そこの能力を鍛えてしまえば

ミート力は上がるんです。

 

もちろん基本的な打撃スキルは必須ですよ。

 

くどいですが、

当たらなければ何も始まりませんからね…。

 

②優れた4つのスイング

 

次は、ミートポイントに直結してしまう

要因をお話しします。

 

うーん野球の指導用語でいえば

ポイント前』『もっと引きつけて

ですかね。

 

この相反する教え方をちょっと

考えてみましょう。

 

私はタイプを分けたりするのが

好きではないのですが、優れたバッターを

観察すると4つのスイングがあります。

 

(動き出しの)早さ

(バットヘッドの)速さ

インパクトの)パンチ力

(スイング全体の)バランス

の4つです。

 

一般的に教わるのはスイングスピードの

速さとインパクト時の強さですね。

結論からいっちゃいますが、これらを

追い求めるとミートポイントは安定しません‼︎

 

じゃんけんで確実に勝つには、

卑怯ですが後出しをすることですよね?

これは一番わかりやすい例だと思うのですが、ボールもギリギリまで打てる球なのか、

打てない球なのかを判断できれば確率

上がっていくわけです。

 

つまり『ギリギリまで引きつけて』や

ポイントを後ろに置く』というやつです。


で、打てないとどうなるかというと

ポイントを前」にするわけです

 

そうすると今度は引っかけたり

つまらないボールに手を出したり。

 

ギリギリまでボールは見たいが

みすぎると間に合わない。

 

これがすべての原因。

 

だからみんなスイングスピードが足りないと

いって必死にバットを振り込むわけです。

 

しかしここが間違い。

速さ”を上げるのではなく、

スイングの動き出しの“早さ”を上げて

いかないと、それこそずーっと上記の

いたちごっこが繰り返されてしまうんです。

 

早さは両肩甲骨のスライドがカギを握る

では、

「ギリギリまでボールを

見極めても振り遅れない」

という出来すぎた話である、

“動きだしの早さ”とは、一体どこから

生み出すのか?

 

代表的なのが両肩甲骨

この部分が本当にきれいに肋骨の上で

スライドしてくれれば、極限までスイングの

始動の早さを高められます。

 

ただ、この部分を意識してバットを振っている選手がどれくらいいるか?

 

ほとんどの選手は手腕部+腰の回転が

メインになってバットを振っていますからね。一筋縄ではいきませんよ!

 

早さを鍛える練習
早さを鍛えるトレーニングで

私がお勧めするのはこれ。

 

◯動画2◯

※動画はまた別で送らせていただきます※

 

バントの構えで小手先の動きを制限し、

肩甲骨の柔らかい動きで連続して

ティーバッティングを行う方法です。

 

椅子に座るのは腰の回転に頼らないためです。

 

脚を大きく開くと仙骨

立ち身体のが安定します。

 

その軸をガイドラインに左右の

肩甲骨をリズミカルに

交互にスライドさせてください。

 

イメージ的には体幹部から両肩甲骨が

独立しているような感じで動かしてください。

 

ボールを当てる、“速く”動かすと

いったことは目的ではありません。

 

あくまでも“早さ”です。

 

一瞬の“早さ”さえあれば他の動きは

流しても構いません。


※柔らかくソフトな動きが出来ないと

胸骨を痛めますので注意してください。

 

そういう選手は残念がらこの練習は

行わないでくださいね。

 

バットスイングで早さを意識してみる
「ギリギリまで見極め一瞬の早さで

ボールを仕留める」というスイングが

ある程度できれば、あとは

投手が投げたボールで練習あるのみです。

 

スイングスピードやパンチ力を気にせず、

『ここまでボールを引きつけても、

いまの俺の早さなら間に合うな』という

確認の練習を行ってみると

面白いかもしれません。

 

アウトコースインコースも根本は共通する

 

どうスイングするかというように

フォームを考えるのではなく、

どういう状態でボール

待てるかということを考えてください。

 

引きと押しのバランス
私が選手にお勧めしているのは、

両腕のバランスを日頃からチェックしたり

自然と調整できるような術を

身につけなさいという事です。

 

結果的にはインコースアウトコースとでは、両腕がスイングに参加する

比率というのが異なるわけです。

 

でもそれは何対何の割合かというように

決められるものじゃなくて、

とうぜんピッチャーによって

アナログ的に変わってくるはずです。

 

バッティングはフィードフォワード

(相手の動きを予測して予めこちらの動きも

決めて動くこと)を打開しなければ、

どのコースも納得いく打ち方は

出来ませんからね。

 

最適な比率を考えるのではなく、

その状況に合わせて勝手に引手と押し手の

バランスを最適化してくれる、

そんな万能な身体を

調整しておくことがもっとも大切でしょう。

 

インサイドアウトは肋骨でスペースを生み出す
あらゆるコースに対応するには、

インサイドアウトでのスイングが

有効であるというのは皆さんも

聞いたことがあるかと思います。

 

もちろん単純に腕を内から外へ

伸ばすという意味ではありません。

最短距離でバットを

出すようにというのもちょっと違います。

 

そもそもなぜにインサイドアウトなのか?

それはバットと腕のリーチが

問題になってくるからですね。

 

バッティングでもっとも難易度が

高いであろうコースはやはり懐です。

 

これは道具+腕が邪魔になるから!

でもそれだけなら腕を

コンパクトにして上から最短距離で

バットをパッと出せば間に合うはずです。

 

でも実際はこれだと打てない。

 

なぜか?

 

バットの扱い方が悪いと

動き出しの早さは得られない

 

打者サイドが先に手を出すということは、

それだけ手元で変化させられるボールに

タイミングを外されるというリスクが

高まるということです。

 

じゃんけんと一緒ですね。

 

ギリギリまでボールを見極め、

十分に呼び込んでから後出しを

したいわけです。

 

そうしないとインコース

全部ファールになるか、引っかけるかの

バッティングしか出来ないからです。

 

しかし、ギリギリまで見極めると

間に合わないんですよ。

 

現実的にここを教えるのが難しい。

 

カニズムは至ってカンタン

 

自分を中心にバットを動かそうとしている

扱い方である以上、どんなに

最短距離でバットを振っても

“動き出しの早さ”は得られないんです。

 

ここはめちゃくちゃ重要ですから

ぜひ覚えといてください。

 

小手先でバットの重心に逆らって

スイングする選手は、どんなに

短く持とうが、上から叩くように

持ってこようが、ヘッドスピード

得られても、動き出しの早さは

大して変わらないということ。

 

懐が広いバッターの特長とは?

 

じゃどうするか?

両肩甲骨のラインを

スライドさせるんでしたよね!

 

そうすることで極限まで

動き出しの早さを生み出せる。

 

でもこれで終わりじゃないんです。

じつはもう一つインサイドアウト

重要なものがあります。

 

それが懐のスペースを生み出す事。

 

◯動画3◯

 

落合氏の現役時代のスイングですが、

もう説明がいらないですね

振り出しのシーンで脇を

締めこんでないですから、

 

両肩甲骨がかなり自由に

スライドしているのがわかるかと思います。

 

インコースを上手に捌ける打者を

「懐が深いバッティング」というように

表現しますが、この深さというのは

肋骨肩甲骨の3つの部分がタメを

時間差で作ることから生まれます。

 

この懐の深さを選手へ教える時に

私がよく使うのが肋骨の動きです。

 

◯動画4◯

 

真後ろへ引くような動きが出来てくると、

腰、肋骨、肩甲骨の順番で

しっかりスイングできますよ。

 

つまり、この3つが一体化して

回転してしまうからタメを作りだせず

アウトコースはこう振って、

インコースはこう振る』

というような発想になるわけです。

 

別々にタメを作りだせるのなら

スイングのベースとなる部分は

絶対に変わらないということですね。

 

昔から『自分のバッティングをしなさい』

という指導がありましたが、

カニズム的にはこういうことを

言っていたのではないでしょうか。

 

④気持ち重いバットを使う

 

バッティングのミートポイントを

安定させるために必要なことを

解説してきましたが、選手が使うバットにも

じつはコツというのがあります。

 

一般的には、振り遅れてしまうバッターに

対して『バットに振り回されているぞ』

って注意したあと、軽いバットに

変えさせます …が、これをやってしまうと

ミートポイントは安定しません。

 

というのも、これまで解説してきた通り

ミートポイントを安定させるには、

ボールを十分引きつけて、始動の早さで

勝負するのが鉄則です。

 

バットの扱い方次第では動き出しの早さを

変えることが出来るというのも解説しました。

 

ということは、最終的なヘッドスピード

(ヘッドを返すシーン)を高めることが

目的ではないのですから、バットが重くても

動き出しには影響しません。

 

むしろ、

軽いバットにした途端に小手先でスイングが

できてしまうリスクが高まるんです。

 

重いバットを軽く扱うから意味がある
ここはドアスイングなんかが

イメージしやすいかと。

 

手首を中心にバットのヘッドを

動かそうとすると、バット自体の

運動量が高まり自分にその重みが

返ってきてしまい、結果的に

バットが重く感じます。

 

振り回されていると表現するのは

この自分を中心にヘッドを

動かそうとするメカニズムです。

 

バット中心操でバットを揺するのは

重心を身体で感じ、その重みを

覚えこませることが目的ですが、

 

このバットの重みを理解できていない

選手は、ヘッドに対してどう身体を

動かせばいいのかが

分からないという事ですね。

 

だからいつもと同じリズムで

振りたいがために、軽いバットに

したり短く持ったりするわけです。

 

でもこれじゃ何一つ解決しない。

 

確かに軽いバットで振ったり

短く持ったりすればヘッドスピードは

高くなるでしょう。

 

ですが、

ミートポイントを安定させるには

動き出しの早さが必要です。

 

その早さは…もうおわかりですね。

重いバットを重く感じるように

扱うからダメということ。

 

やるべきことは重いバットでも

軽く感じるように無理なく

素直に扱えるようにすること。

 

そのためにも道具の重心、

つまりバットの重みを

正しく知る必要があるわけですね。


バットの重量については

ちょっと面白い話があります。

 

私が指導していたとある高校では、

それまで打線が絶不調で何とか

ならないかと悩んでいたそうです。

 

そこで選手が使っているバットの重さを

軽くするのではなく

重いバットに統一したそうです。

 

これが見事にはまり打線はこれまでの不調が

ウソのように打ちまくったという話です。

 

これは、重いバットに変えたことで

「無茶なスイングをできなくさせたこと」が

大きいんですよ。

 

軽いバットは小手先で扱えるので

力強く振ることはカンタンなんですが、

重いバットでスイングすると

どうしてもヘッドが

走らない感じがしますからね。

 

そうなったときに重いから無理に

重みに抗うのではなく、重いならヘッドを

動かそうとせず素直に振ろうとした結果、

チーム全体でスムーズなバットスイング

が出来てしまったということです。

 

これは良い例ですから、

小学生も何でもかんでも

『軽いバットで振れ、短く握れ』と言わず、

重いバットで打席に入ってみると

いいかもしれませんね。

 

もちろん筋力強化という意味ではありません。

 

ここはくれぐれもお間違えの無いように。

 

⑤打撃フォームに固執しないこと

 

さて、

 

かなり長くなってしまって

申し訳ないのですがラストです。

これまでざっと解説してきましたが結局は

何をやればいいのか?何を教えればいいのか?をお話ししましょう。

 

頭で理解できてもバットの扱い方は改善しない
私が一番言いたかったのは

「バット中心操」を徹底して

行ってくださいということです。

 

原理的にはヘッドを動かさないように

グリップを動かせば可能ですが、

これを全力のスイング中に行う場合、

ヘッド側つまりバットの重心を身体で

正確に感じていないと上手くできません。

 

『バット中心操でスイングできれば、

こういう軌道でバットが動きますよ』

『なるほど!ヘッドを動かさないようにグリップ先行でこうスイングすればいいんだな』って

実際に打席に立つと間違いなく打てません

 

全力でスイングしたときに、やはり

ガイドラインとなる何かが自分の中に

無いと上手くスイングが出来ないんですね。

 

それが何かと言ったらバットの重心を

身体で正確に感じていることです。

 

これができればわざわざその重みに

抗うようにバットを操作しようとはだれも

思いませんからね。

 

結局ドアスイングが代表するように小手先で

バットを振ってしまう選手は重心が

わかっていないので何を基準に

スイングすればいいのか

があやふやなだけです。

 

だから、

その部分を徹底して

鍛える事を私は指導するんです。

 

インコースはポイントを前にして

レフトへ打つ」

アウトコースはポイントを

後ろにしてライト方向へ」というように

ルールを決めつけるのではなく、

あくまでセオリーはセオリー。

 

あらゆる状況にベストな対応が無意識に

できるように普段から身体を創り上げること、そういったメンタルを育てることが

これからのバッターに

求められる大切な要素になるでしょう。

 

長い文章になってしまって

すいませんでした

最後まで読んでいただき

ありがとうございました!